今回の課題は,決められたコースを進み,交差点を越え,ボールを回収し,最終的にボールをゴールにシュートし本体もゴールするといったものである.
(以下のリンクを参照)
今回の課題では,私たちの班は「A地点から出発 → B → C(直進) → D(一時停止の後、直進) → E → F → G(一時停止の後、右折) → H → I → J(右折) → K(左折) → L(ピンポン玉をつかむ) → K(直進) → M(一時停止) → シュート→ A地点に入る(ゴール)」というコースを選んだ.
また,コースを攻略する上で,次の図のような作戦を立てた.
AからKまではライントレースと交差点をこえるプログラムで進み,Kから球をとるまでの動作は直接測ってプログラムを打ち込んだ.そして,球をとった後は左トレースでゴールまで向かい,シュートを打つという形にした.
構造は車輪とアーム,センサーを固定した枠組みの上から本体をのせ,固定するといういたってシンプルなものである.また,写真のようにコードの巻き付け部分を作ることによってコードが動作に支障が出ないようにした.
二本のアームのうち片方を固定にし,片方のみを動かすことによって構造を簡単にした.また,シュートを打つときには固定された方のアームを使うようにした.
前回と同様,最初に基本的な動作を定義したあと,サブルーティンでライントレースや交差点通過などを定義した.
光センサーの明るさは次の図のように,一番明るい部分,二番目,真ん中,二番目に暗い,それ以外,と定義した.
#define MOVE_TIME 250 //交差点を判別する時間 #define SPEED_H 35 //早いスピード #define SPEED_L 20 //遅いスピード #define OnRL(speedR,speedL) OnFwd(OUT_B,speedR);OnFwd(OUT_C,speedL); //車輪を動かす #define go_straight OnRL(SPEED_H,SPEED_H); //前に進む #define rot_r OnRL(-SPEED_L,SPEED_L); //右回転 #define turn_r OnRL(0,SPEED_L); //右折 #define rot_l OnRL(SPEED_L,-SPEED_L); //左回転 #define turn_l OnRL(SPEED_L,0); //左折 #define B1 43 //明るさ(二番目に暗い) #define G 53 //明るさ(真ん中) #define W1 59 //明るさ(二番目に明るい) #define W2 61 //明るさ(一番明るい) #define arm_open OnRev(OUT_A,20);Wait(1000);Off(OUT_A); //アームを開く #define arm_close OnFwd(OUT_A,30);Wait(600);Off(OUT_A); //アームを閉じる
以下の図はライントレースをするプログラムのフローチャートである.
黒い線の右側,または左側の明るさによって右左折を調節し,交差点の条件をMOVETIMEで定義した.交差点の判断については,currenttickで設定した基準からどれだけの時間が経過したかで条件を設定した.センサーによる明るさが一番明るいとき,二番目に明るいとき,真ん中,二番目に暗いときは動作を終えるたびに時間をリセットし,一番暗いときのみリセットしないことによって一番暗い時間がMOVETIMEに達したとき交差点だと判断するようにした.
sub follow_line_r() { SetSensorLight(S1); //光センサーに接続 long t0=CurrentTick(); //ここから時間を計る while(CurrentTick()-t0<MOVE_TIME) //MOVE_TIMEまで動作を続ける { if(SENSOR_1>W1){rot_l;t0=CurrentTick();} //一番明るいときは左回転&時間をリセット else if(SENSOR_1>W2){turn_l;t0=CurrentTick();} //二番目に明るいときは左折&時間をリセット else if(SENSOR_1>G){go_straight;t0=CurrentTick();} //真ん中のときは前進&時間をリセット else if(SENSOR_1>B1){turn_r;t0=CurrentTick();} //二番目に暗いときは右折&時間をリセット else{rot_r;} //上以外のときは右回転 } }
sub follow_line_l() { SetSensorLight(S1); //光センサーを接続する long t0=CurrentTick(); //ここから時間を計る while(CurrentTick()-t0<MOVE_TIME) //MOVE_TIMEまで動作を続ける { if(SENSOR_1>W1){rot_r;t0=CurrentTick();} //一番明るいときは右回転&時間をリセット else if(SENSOR_1>W2){turn_r;t0=CurrentTick();} //二番目に明るいときは右折&時間をリセット else if(SENSOR_1>G){go_straight;t0=CurrentTick();} //真ん中のときは前進&時間をリセット else if(SENSOR_1>B1){turn_l;t0=CurrentTick();} //二番目に暗いときは左折&時間をリセット else{rot_l;} //上以外のときは左回転 } }
sub cross_line_1() { while(SENSOR_1<W1){go_straight;} //白の部分に出るまで前進 while(SENSOR_1>G){turn_l;} //黒の線の真ん中に来るまで左折 Off(OUT_BC); }
sub cross_line_2() { while(SENSOR_1<W1){go_straight;} //白い部分に出るまで前進 while(SENSOR_1>G){rot_l;} //黒い線の真ん中に来るまで右回転 Off(OUT_BC); }
sub ball_catch() { rot_l; Wait(350); Off(OUT_BC); //左旋回 go_straight; Wait(2000); Off(OUT_BC); //前進 OnRL(-SPEED_L,0); Wait(1000); Off(OUT_B); //左折 OnRL(-SPEED_L,-SPEED_L); Wait(1500); Off(OUT_BC); //後進 arm_close; //ボールを掴む rot_r; Wait(1300); //右旋回 go_straight; Wait(800); Off(OUT_BC); //前進 }
sub shoot_goal() { rot_l; Wait(300); Off(OUT_BC); //左旋回 go_straight; Wait(1300); //前進 arm_open; //アームを開く rot_l; //左旋回 Wait(500); Off(OUT_BC); //ボールをシュート go_straight; Wait(500); Off(OUT_BC); //ゴール }
sub short_break() { Off(OUT_BC); Wait(1000); //一時停止 }
task main() { go_straight; Wait(1000); Off(OUT_BC); //AからBまで前進 follow_line_r(); //BからCまでライントレース cross_line_1(); //Cの交差点を越える follow_line_r(); //CからDまでライントレース short_break(); cross_line_1(); //Dの交差点を越える follow_line_r(); follow_line_r(); //DからEまでライントレース follow_line_r(); follow_line_r(); //EからFまでライントレース follow_line_r(); //FからHまでライントレース cross_line_2(); //Hの交差点を越える follow_line_r(); //HからIまでライントレース cross_line_2(); //Iの交差点を越える follow_line_r(); //IからJまでライントレース follow_line_r(); //JからKまでライントレース ball_catch(); //ボールをつかむ follow_line_l(); //KからMまでライントレース shoot_goal(); //ボールをシュートしてゴール }
ロボットの全体的な構造については自分が担当したが,前回作ったロボットよりもすっきりしたロボットを作れたのではないかと思う.また,ペアの提案やアドバイスによりより良いロボットを作ることができた.
最初に土台を作りその上に本体とアームを載せることによってより安定したロボットを作ることができた.本体と土台を固定する際,実はもっと短い部品を使う予定だったが,少し長い部品を使うことで固定だけでなく邪魔なコードを巻き付ける部分を作ることができた.このような発想はぜひ次の課題でも活かせるようにしたい.
その一方で,アームの部分が長すぎてボールに当たってしまうということもあった.一応今回はうまくいったが,もう少しアームのつける位置や長さを工夫できたらよかったなと思った.
自分はあまりプログラムの作成は得意ではないが,ペアの人がプログラムの作成が得意なおかげでスムーズに作業を進めることができた.
今回は前回と比べ,質の高いロボットを作ることができた.一方,一つのセンサーで複雑なコースを認識し,進まないといけなかったのでプログラムの工夫が必要で大変だった.しかし,なんとか成功したので良かった.