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RCXは赤外線を使用した通信機能を持っています。 この通信機能を使うことで2台以上のRCXを連携させることができます。
目次
RCX は 0 〜 255 までの値をメッセージとして(合計8個の0と1を同時に)送受信することができます。
メッセージを送信するためには
SendMessage(i); // ただし i は 0〜255 の数字
という命令を使います。 一方、受信側のロボットでは、最後に受信した値を Message() で得ることができます。 そして
ClearMessage();
という命令を使えば、 Message() の値を 0 に初期化することができます。 したがってもし一方が 0 というメッセージを送ってしまった場合、 受信側のロボットはメッセージを受け取ったことで Message() の値が 0 になったのか、 クリアして 0 になったのか、単純には判断できません。 ですので、0 は送らないようにしましょう。
では、例としてロボット1のタッチセンサ1が押されるとロボット2のモータAが正回転し、 ロボット1のタッチセンサー2が押されるとロボット2のモータがストップするプログラムを考えましょう。 (片方のロボットをリモコンの送信器のように使った例です)
// 送信側プログラム // #define SIGNALON 11 // モータ回転のためのメッセージ #define SIGNALOFF 12 // モータ停止のためのメッセージ (SIGNALONと違うものにする) task main () { SetSensor(SENSOR_1,SENSOR_TOUCH); SetSensor(SENSOR_2,SENSOR_TOUCH); while (true) { // センサー1だけが押されているときは SIGNALON(=11) を送信する while ( (SENSOR_1 == 1) && (SENSOR_2 == 0) ) { SendMessage(SIGNALON); } // センサー2だけが押されているときは SIGNALOFF(=12) を送信する while ( (SENSOR_1 == 0) && (SENSOR_2 == 1) ) { SendMessage(SIGNALOFF); } } }
// 受信側のプログラム // #define SIGNALON 11 // モータ回転のためのメッセージ #define SIGNALOFF 12 // モータ停止のためのメッセージ task main () { ClearMessage(); // Message()の値を0に初期化 while (true) { until (Message() == SIGNALON); // 11 を受信するまで待つ OnFwd(OUT_A); // Aのモータを正回転 until (Message() == SIGNALOFF); // 12 を受信するまで待つ Off(OUT_A); // Aのモータをストップ } }
★ 練習問題
上の例で送信側のタッチセンサを一つに減らし、そのタッチセンサが一回反応する度に受信側のロボットのモータが ON と OFF を繰り返すようにプログラムを変更しなさい。
上の例では、送信側のロボットはメッセージを相手側にうまく送信できたどうか自分ではわかりません。 そこでこの節では、うまく送信できた場合にはピッ、失敗した場合にはブッというサウンドを鳴らす ようにプログラムを改良してみましょう。
// 送信側プログラム // #define SENDTIME 200 // 一回のメッセージを送信する最大時間 #define SIGNALON 11 // モータ回転のためのメッセージ #define SIGNALOFF 12 // モータ停止のためのメッセージ (SIGNALONと違うものにする) task main () { SetSensor(SENSOR_1,SENSOR_TOUCH); SetSensor(SENSOR_2,SENSOR_TOUCH); while (true) { // センサー1だけが押されるまで待つ until ( (SENSOR_1 == 1) && (SENSOR_2 == 0) ); ClearTimer(0); // 時間測定開始 ClearMessage(); // この時点で Message() は 0 になる // 2秒間あるいは相手からの返事(1)がくるまで 11 を送り続ける while ( (Message() != 1) || (FastTimer(0) < SENDTIME) ) { SendMessage(SIGNALON); } if (Message() == 1) { PlaySound(SOUND_CLICK); // 送信に成功したときはピッと鳴らす } else { PlaySound(SOUND_LOW_BEEP); // 送信に失敗したときはブッと鳴らす } Wait(50); // 0.5秒休止 // センサー2だけが押されるまで待つ until ( (SENSOR_1 == 0) && (SENSOR_2 == 1) ); ClearTimer(0); ClearMessage(); // 2秒間あるいは相手からの返事(2)がくるまで 12 を送り続ける while ( (Message() != 1) || (FastTimer(0) < SENDTIME) ) { SendMessage(SIGNALOFF); } if (Message() == 2) { PlaySound(SOUND_CLICK); // 送信に成功したときはピッと鳴らす } else { PlaySound(SOUND_LOW_BEEP); // 送信に失敗したときはブッと鳴らす } Wait(50); // 0.5秒休止 } }
// 受信側のプログラム // #define SIGNALON 11 // モータ回転のためのメッセージ #define SIGNALOFF 12 // モータ停止のためのメッセージ task main () { ClearMessage(); // Message()の値を0に初期化 while (true) { until (Message() == SIGNALON); // 11 を受信するまで待つ SendMessage(1); // 返事として 1 を送る OnFwd(OUT_A); // Aのモータを正回転 until (Message() == SIGNALOFF); // 12 を受信するまで待つ SendMessage(2); // 返事として 2 を送る Off(OUT_A); // Aのモータをストップ } }