製作者:ゆき&せいじ 目次 #contents *課題 [#pb2550c8] 右チームは『水』という字を書くロボットの製作。 詳細は[[課題のページ>2006a/練習問題#kadai1]]を御覧ください。 このチームには幸か不幸か左チームが存在しないし、 せっかくの機会なので『水』だけでなく『木』という字も続けて書くロボットを製作しました。 *達筆ロボットの概観 [#cc6211a1] http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2523_Medium.jpg &ref(TR_01.jpg,nolink); 3つのモーターを -車体の前後方向移動 (モータA) -アームによるペンの左右方向移動 (モータB) -ペンの上下 (モータC) に用いて、ペンで文字を書くロボットです。車体を前後に動かしながらラックギア(平たいギア)を使用したアームを左右に動かすことで斜めの線も書くことができます。 //移動するアームの左右でバランスをとるため、ペン固定Assyとペン上下モーターAssyを分離し、アームの左右に配置、モーターの動力をチューブ(紫色)で伝達するようにしました。 奮発して筆ペンを購入した おかげで、かなり達筆(というか芸術的?)な文字を書くことが出来るようになりました。 なので、「達筆ロボット」と名づけました。 多少下手な字でも、筆ペンならそれらしく見える点が気に入っています。 プログラムの改良により、作成者よりも上手な字が書けるようになりました。 これでいいのだろうか。。。 *問題点と工夫した点 [#f16e5d0a] **ゆっくりと動かすために [#df5b9b8b] あまり速く動くロボットだと調整が難しい。そこでこのロボットでは本体の前後の動きもアームの左右の動きもかなり減速している(写真参照)。 http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2524_Small.jpg http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2525_Small.jpg 車体駆動部~ &ref(TR_06.jpg,nolink); **アームのバランスを保つために [#t2739d1f] 最初は、ペン固定部とペン上下モーターを同じ側につけていたのだが、これだとアームの片方だけ重たくなり、アームが動いた時かなりバランスが悪くなってしまう。 そこで重心を車体の近くに取り安定させるため、ペン上下モータとペン固定部をアームの反対側に配置した。その結果、かなり遠い距離に駆動力を伝えなければならないという問題が出てきたが、これはチューブ(紫色のホース)を使うことで解決できた。 このホースと軸の接続は力がかかりすぎると空回りするが、モータ側の減速比やプーリの径を調節することで適度な力を伝達するクラッチのような役割を果たすことができ、結果として味のある字(?)になったかもしれない。ホースを使うと直線上になくても(多少曲がっていても)力を伝達できる(簡易ユニバーサールジョイント)。 また、アームを駆動するためのギアだけでアームを上から押えてもアームはグラグラするので、もう一つアーム押え用のギアを配置した。 http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2526_Small.jpg &ref(TR_04.jpg,nolink); ペン上下モーターAssy~ &ref(TR_03.jpg,nolink); **適度な筆圧を得るために [#g20bd1ec] 筆の接地角度や固定方法は、いろいろ試した結果、現在のシンプルな形に落ち着いた。ペン接地後さらにモーターを回し続けても、ペンによって車体が持ち上がることなくプーリーが空回りするようにすることもできた。 http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2527_Medium.jpg 筆を上げたところ http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2528_Medium.jpg 筆を下げたところ &ref(TR_02.jpg,nolink); &ref(TR_05.jpg,nolink); **アームが伸びきってもロボットが壊れないように [#e2381f8f] アームが先端まで来たとき、アームと本体の部品が当たるようになっていて、それ以上動かないようになっている。しかしこのようにするとモータが回転しすぎた場合、ロボットが壊れるかモータに負荷がかかりすぎてしまう。そこでトルクギア(力がかかり過ぎると空回りする白い特殊なギア)をアーム駆動に使用することで、この問題を解決している。 http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2529_Small.jpg 中央の白いギアがトルクギア(クラッチギア) **簡単に組み立てられるように [#re400c92] 特に筆の取り付け部など改良を重ねなければならない箇所は、なるべく独立させて本体から容易に取り外しできるようにした。 http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2530_Small.jpg http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2531_Small.jpg http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2532_Small.jpg http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2536_Small.jpg 写真のように簡単に分解できる。 **その他 [#p99cebe8] http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2533_Small.jpg ギアが浮かずに滑らかに回るように縦方向をビームで補強(反対側も補強してある)。 http://yakushi.shinshu-u.ac.jp/robotics-photo/2006a/2006-05-23/dscn2534_Small.jpg 筆の取り付け。すぐに外したり、角度を容易に調整できる。 * プログラム [#af986b84] -[[ゆき's バージョン>2006a/D7/課題1右/ゆきのプログラム]] -せいじ's バージョン (作成中) *達筆ロボットによる作品 [#i5f6a990] *未解決の問題 [#efcc1fae] -ラックギアを使用して直接アームを動かしているため、ラックギアの長さ以上の幅の字は書けない。もっと長いアームを作成して現在のアームと(比例して)連動するようにすれば、もっと大きな字を書くことができるだろう。 -車体を前後するスピードとアームを左右に動かすスピードがほぼ一定なので、斜めの線を書く際に角度を調整するのが難しい。どちらかのモータのON・OFFを細かく繰り返してスピードを調節するなどのプログラム上の工夫をすれば任意の角度の斜め線を書けるようになるだろう。 -現在のプログラムではスタート時のアームの位置を手動で調整しなければならない。ここはプログラムを改良して定位置からスタートし、定位置でストップするようにすべきであろう。 *今回の製作時間と費用 [#jbf6e0fa] -製作時間 --ロボット製作…約○○時間(授業時間含まず) --プログラム製作…約○○時間 --ホームページ…約○○時間 -費用 --筆ペン(ぺんてる筆・中字)…約400円。高価なペンだけあって本格的。 --練習用紙… --単3乾電池…今回は最初に支給されたもので間に合ったので購入せず。 *まとめと反省 [#t5c72e15] - (ゆき) -なるべくシンプルにという方向でやってみましたが、最終的にはかなり洗練されたロボットになったと思います。ゆきさんの緻密さには感心するばかり。もう少しいろいろなプログラムを書いて、文字も洗練されたものにできればよかったです。試作段階での写真を取らなかったので製作過程を詳しく説明することができず、その点はレポート作成の反省点。 (せいじ) このページに関するコメントをどうぞ #comment