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#nomenubar
#navi(NQC入門)
RCXは赤外線を使用した通信機能を持っています。
この通信機能を使うことで2台以上のRCXを連携させることができます。
目次
#contents
* 7.1 メッセージの送受信 [#w198ad4d]
RCX は 0 〜 255 までの値をメッセージとして(合計8個の0と1を同時に)送受信することができます。
メッセージを送信するためには
//
SendMessage(i); // ただし i は 0〜255 の数字
//
という命令を使います。
一方、受信側のロボットでは、最後に受信した値を Message() で得ることができます。
そして
ClearMessage();
という命令を使えば、 Message() の値を 0 に初期化することができます。
したがってもし一方が 0 というメッセージを送ってしまった場合、他方ではメッセージを受け取った
ことで Message() の値が 0 になったのか、あるいはクリアして 0 になったのか、
簡単には判断しにくいので 0 を送ることはやめましょう。
したがってもし一方が 0 というメッセージを送ってしまった場合、
受信側のロボットはメッセージを受け取ったことで Message() の値が 0 になったのか、
クリアして 0 になったのか、単純には判断できません。
ですので、0 は送らないようにしましょう。
では、例としてロボット1のタッチセンサ1が押されるとロボット2のモータAが正回転し、
ロボット1のタッチセンサー2が押されるとロボット2のモータがストップするプログラムを考えましょう。
(片方のロボットをリモコンの送信器のように使った例です)
// 送信側プログラム
//
#define SIGNALON 11 // モータ回転のためのメッセージ
#define SIGNALOFF 12 // モータ停止のためのメッセージ (SIGNALONと違うものにする)
task main ()
{
SetSensor(SENSOR_1,SENSOR_TOUCH);
SetSensor(SENSOR_2,SENSOR_TOUCH);
while (true) {
// センサー1だけが押されているときは SIGNALON(=11) を送信する
while ( (SENSOR_1 == 1) && (SENSOR_2 == 0) ) {
SendMessage(SIGNALON);
}
// センサー2だけが押されているときは SIGNALOFF(=12) を送信する
while ( (SENSOR_1 == 0) && (SENSOR_2 == 1) );
while ( (SENSOR_1 == 0) && (SENSOR_2 == 1) ) {
SendMessage(SIGNALOFF);
}
}
}
// 受信側のプログラム
//
#define SIGNALON 11 // モータ回転のためのメッセージ
#define SIGNALOFF 12 // モータ停止のためのメッセージ
task main ()
{
ClearMessage(); // Message()の値を0に初期化
while (true) {
until (Message() == SIGNALON); // 11 を受信するまで待つ
OnFwd(OUT_A); // Aのモータを正回転
until (Message() == SIGNALOFF); // 12 を受信するまで待つ
Off(OUT_A); // Aのモータをストップ
}
}
★ 練習問題~
上の例で送信側のタッチセンサを一つに減らし、そのタッチセンサが一回反応する度に受信側のロボットのモータが ON と OFF を繰り返すようにプログラムを変更しなさい。
* 7.2 返事もさせる [#b4580e4a]
上の例では、送信側のロボットはメッセージを相手側にうまく送信できたどうか自分ではわかりません。
そこでこの節では、うまく送信できた場合にはピッ、失敗した場合にはブッというサウンドを鳴らす
ようにプログラムを改良してみましょう。
// 送信側プログラム
//
#define SENDTIME 200 // 一回のメッセージを送信する最大時間
#define SIGNALON 11 // モータ回転のためのメッセージ
#define SIGNALOFF 12 // モータ停止のためのメッセージ (SIGNALONと違うものにする)
task main ()
{
SetSensor(SENSOR_1,SENSOR_TOUCH);
SetSensor(SENSOR_2,SENSOR_TOUCH);
while (true) {
// センサー1だけが押されるまで待つ
until ( (SENSOR_1 == 1) && (SENSOR_2 == 0) );
ClearTimer(0); // 時間測定開始
ClearMessage(); // この時点で Message() は 0 になる
// 2秒間あるいは相手からの返事(1)がくるまで 11 を送り続ける
while ( (Message() != 1) || (FastTimer(0) < SENDTIME) ) {
SendMessage(SIGNALON);
}
if (Message() == 1) {
PlaySound(SOUND_CLICK); // 送信に成功したときはピッと鳴らす
} else {
PlaySound(SOUND_LOW_BEEP); // 送信に失敗したときはブッと鳴らす
}
Wait(50); // 0.5秒休止
// センサー2だけが押されるまで待つ
until ( (SENSOR_1 == 0) && (SENSOR_2 == 1) );
ClearTimer(0);
ClearMessage();
// 2秒間あるいは相手からの返事(2)がくるまで 12 を送り続ける
while ( (Message() != 1) || (FastTimer(0) < SENDTIME) ) {
SendMessage(SIGNALOFF);
}
if (Message() == 2) {
PlaySound(SOUND_CLICK); // 送信に成功したときはピッと鳴らす
} else {
PlaySound(SOUND_LOW_BEEP); // 送信に失敗したときはブッと鳴らす
}
Wait(50); // 0.5秒休止
}
}
// 受信側のプログラム
//
#define SIGNALON 11 // モータ回転のためのメッセージ
#define SIGNALOFF 12 // モータ停止のためのメッセージ
task main ()
{
ClearMessage(); // Message()の値を0に初期化
while (true) {
until (Message() == SIGNALON); // 11 を受信するまで待つ
SendMessage(1); // 返事として 1 を送る
OnFwd(OUT_A); // Aのモータを正回転
until (Message() == SIGNALOFF); // 12 を受信するまで待つ
SendMessage(2); // 返事として 2 を送る
Off(OUT_A); // Aのモータをストップ
}
}
//他の例:
//
// // 送られたメッセージに従って左右に回転するロボットのプログラム
//
// #define turn_left OnRev(OUT_A);OnFwd(OUT_C);
// #define turn_right OnFwd(OUT_A);OnRev(OUT_C);
// #define stop_turning Off(OUT_A+OUT_C);
//
// task main()
// {
// while (true)
// {
// ClearMessage(); // Message() を 0 に設定
// until (Message() != 0); // Message() に 0 以外の値が入るまで待つ
//
// if ( Message() == 1 ) {turn_left; } // 1 を受信したときには左回転
// if ( Message() == 2 ) {turn_right; } // 2 を受信したときには右回転
// if ( Message() == 3 ) {stop_turning;} // 3 を受信したときにはストップ
// }
// }
//
// // メッセージを送信するプログラム
//
// task main()
// {
// // 相手が反対側を向いていると受信できないので
// // 5 秒間メッセージを送り続ける
//
// ClearTimer(0);
// while ( Timer(0) <= 50 ) { SendMessage(1); } // 最初の 5秒間 1 を送信する
// while ( Timer(0) <= 100 ) { SendMessage(2); } // 次の 5秒間 2 を送信する
// while ( Timer(0) <= 150 ) { SendMessage(3); } // さらに 5秒間 3 を送信する
//
// // SendMessage の後に Wait(50); くらいを挿入すると電池が節約できる?
// }
#navi(NQC入門)